ソマリアについて
A「最近映画をよく見るようになりまして、『ブラックホーク・ダウン』という映画を見たんだけど、面白かったよ。」
B「なんか聞いてことある…どんな映画だったけ??」
A「国連軍(アメリカ)がソマリアに行くって話。」
B「ソマリアってどこにあるの??」
A「下の地図見てください」
B「なんか出っ張ったところにあるんだね。」
A「そう。だから別名『アフリカの角』なんて呼ばれたりしてるんだよ。」
B「ふーん」
A「よし、ソマリアについて考えてみよう!!」
ソマリア「1960年にイギリスとイタリアから独立して誕生しました。民族も宗教もほぼ同じなので特に問題は起きないはず…なんだけど。」
ソマリアは他のアフリカ諸国とは違い民族紛争や宗教対立は起きませんでしたが、6つの氏族が権力をめぐって対立。紛争が起きました。
そして、その争いに勝ったのが『バーレ』です。
バーレ「今は冷戦の時代だ。だから俺たちはソ連の側につくぜ!!」
ということで、社会主義国になり、ソ連の援助を受けていました。
バーレ「俺たちソマリ族は一つだ!!エチオピアに住んでいるソマリ族も俺たちソマリアなんだ!!ソマリ族で一つの国家を築こうではないか!!」
『バーレ』は『大ソマリア主義』を掲げナショナリズムをあおりました。そしてエチオピアに住むソマリ族の人がエチオピアに対して分離独立を求め戦争になりました。
しかし、この戦争でソマリアは大きな打撃を受けてしまします。
バーレ「なんか失敗したっぽいけど、俺の独裁体制だからどうでもいいや。政府の幹部も自分の氏族のやつらだけにしておこう。」
などと、好き勝手なことをやっていたので他の氏族の人たちが争いを起こすようになり『ソマリア内戦』になりました。
A「『ソマリア内戦』まではざっとこんなもんかな。」
B「内戦がおこったのはいつなの??」
A「1982年から表面化してきたから、そのくらいかな。」
こうして反政府組織が次々と都市を攻め落としていき、1991年に反政府組織の一つ『統一ソマリア会議』が首都『モガディシュ』を制圧。
しかし、この『統一ソマリア会議』の内部抗争が起きました。そして暫定大統領は『アイディード将軍』に追い出されてしまいます。
そして追い出された暫定大統領は国際連合に助けを求めました。
また、国内では内戦していたので、食糧が不足し餓死者が出るなどして問題になっていました。
さらに北部では『ソマリランド』が独立を宣言しました。
アメリカ「それは大変なことになっていますね。わが軍主力で倒しましょう。」
アイディード「かかってこいや国連!!ヘイヘーイ!!」
アメリカ「アイディードの幹部を拘束する。まぁすぐ片が付くだろう。」
アイディード「冷戦時代に買った兵器がたくさんあるんだよ!!なめんじゃねー」
A「この時の戦いが映画『ブラックホーク・ダウン』で描かれています。」
B「この時の戦いなのね。ちなみにこの作戦はどうなるの??幹部を拘束するんだっけ??」
A「作戦自体は成功するよ。だけどアメリカ兵が殺害されたり、その死体を引きずられたりされる映像が流れると世論がどよめき、その反応を見て大統領(当時はクリントン)は撤退を決意する。」
B「アメリカが撤退したら他の国はどうなるの??」
A「アメリカが撤退したので他の国もすべて撤退したよ。でも、ソマリアは平和にはならなかったね。国連の介入は失敗に終わったんだね。」
国連が撤退した後もずっと争いが起こっていたソマリア。1996年にはアイディード将軍は戦死します。
また1997年になると北西部で『プントランド共和国』が独立を宣言しました。
さらにイスラム原理主義の『イスラム法廷連合』も台頭します。
治安の悪化した場所でイスラム法に則った厳格な法令を敷き、自警団的な役割を買って出たことにより、国民の支持を拡大していきます。
そして、2006年に首都『モガディシュ』を占領しました。
エチオピア「やべーよ。原理主義のやつらが政権取ったら、キリスト教国の俺らヤバくね??今はエリトリアとも揉めてるし、これは攻めるしかない。」
アメリカ「エチオピアよ。俺も協力してやるよ。『イスラム法廷連合』の中に『アルカイダ』のやつがいるかもしれんからな。」
こうしてエチオピアがソマリアに侵攻。紛争が起きる。
そして、2008年には停戦協定が成立しました。
A「まぁこんなもんかな。」
B「『ソマリア』は独立してから戦争ばっかりだね。」
A「ちなみに2008年に停戦になったんだけど、『イスラム法廷連合』の一派である組織がまた内部抗争を初めてまだまだ混乱中ですね。」
B「そんなに戦争ばっかりやってたら何もできないじゃん。」
A「そうだね、何もできないね。だから、海賊になって船を奪って身代金を要求したりする人が出てきているんだよ。」
B「海賊ってそういうことで出てきたんだ。」
A「そうだよ。しかも、スエズ運河を通るときには必ずソマリア沖にいかなけらばならないから、船もたくさん通るしね。」
B「これからどうすればいいんだろう??」
A「まぁ、ソマリアでは無政府状態で仕事がないのが原因だから、きちんとした政府を作って国内の治安を守って、仕事が出来る環境を作ってあげればいいんじゃないですかね??」
B「今回はこれにて終了。次回はルワンダ紛争を扱いたいと思ってます。」
A「実は今回の『ソマリア内戦』と関係があるとか…お楽しみに。」
