A「今日は最近話題のウクライナについてです。」
B「なんかすごいことになってるね。」
A「すごい数の暴動です。」
B「どうしてこんなことになったの??」
A「その原因を探るために最近のウクライナ情勢を見ていこう。とりあえず、冷戦くらいから話すけど、冷戦の時って実はソ連の一部のようなものだったんだ。」
B「まだきちんと独立してなかったのね。」
A「そういうこと。で、冷戦が終わってソ連が崩壊したときに、今のウクライナが誕生する。」
B「冷戦終結が1991年だから、そう考えると比較的最近できた国なんだね。」
A「そうなるね。とはいえ、今までソ連と一緒にいたので、その後も親露政権が続きます。しかし2004年の大統領選挙で混乱が起こります。」
B「混乱??」
A「親露派の『ヤヌコビッチ』と親欧米派の『ユシチェンコ』との決選投票で『ヤヌコビッチ』が勝利します。しかし、選挙に不正があったとしてもう一度やり直した結果、今度は『ユシチェンコ』が勝利します。」
B「ウクライナで初めて親欧米派が勝ったのね。」
A「そして、このとき首相に任命されたのが『ティモシェンコ』という女性でした。」
B「『ティモシェンコ』っていうと髪型が特徴的な人だよね。」
A「ちなみに、不正選挙を糾弾して政権交代したこの出来事を『オレンジ革命』といいます。しかし、政権交代はしたものの、ロシアとの関係が悪化し、ガスの値段を上げられてしまい、その影響でヨーロッパでも被害を受けることになりました。」
B「ガスのパイプラインがロシア―ウクライナ―ヨーロッパになってるからだっけ??何年か前にニュースになってたね。」
A「そして2010年の大統領選挙で『ヤヌコビッチ』と『ティモシェンコ』が戦うことになり、その結果親露派の『ヤヌコビッチ』が勝つことになります。」
B「ガスの値上げが効いてたのかな。」
A「そして、その直後『ティモシェンコ』は職権乱用の罪などに問われ逮捕されます。しかし、EUに入る準備をしていた方針を転換し、ロシアに近づきます。」
B「まぁ親露派なんだから当然といえば当然だけど…」
A「これに一部の国民が反発し、『ヤヌコビッチ』退陣を求める声が上がり始めたのでした。そしてそのデモから暴動へ変わっていきました。」
B「そして今どうなってるの??」
A「今は、『ヤヌコビッチ』は自分が大統領だといっていますが、一方では暫定政権が誕生して、新しい政府を作っています。」
B「一応ここまでだと、デモ隊たちの人が大統領だった『ヤヌコビッチ』を追い出したところまでは成功しているわけね。」
A「まぁその人たちからしたらね。でもここで黙っているロシアではありません。もともとウクライナは西部と東部で住んでいる人たちが少し違っていて、西部にはウクライナ人、東部にはロシア系の人たちが多く住んでいます。なので、ロシア系の人たちは『ヤヌコビッチ』を支持している人たちがいますし、それに豊かな穀倉地帯や地下資源、クリミア半島という重要な場所があります。」
B「地理の時間に習った『チェルノーゼム』っていう黒土なんだっけ。」
A「ロシア的には東部のロシア系の人たちを守るということや、クリミア半島という不凍港を守らねばなりません。」
B「う~ん…」
A「ウクライナの西部の人たちは、ソ連時代にひどいことをされたのでロシアに対していいイメージがないのも事実です。しかし、真っ向から勝負すると軍事面や経済面などでかなり不利になるでしょうね。」
B「これからどうなりそうかな??」
A「まぁロシアは少なくともクリミア半島など東部の地下資源がある場所などは守ろうとするでしょうね。問題はEUやアメリカの対応ですが、正直なところたぶんNATOを出すような大事はしないだろうなぁ…と思っています。まぁどうなるかはわかりませんが。」
B「今日はここまでです。また大きなことがあったら続編を作るかもしれません。」