EUの成り立ちについて
今や27カ国が加盟しているEU。どのようしてEUが出来たのでしょうか??そして今、どのような問題があるのでしょうか??
A「今何かと問題が起きているEUがテーマだ。」
B「ギリシャの問題とか??」
A「そうそう。」
B「そういえばEUって、いつできたんだろう??」
A「じゃあその辺の歴史を見てみよう!!」
第二次世界大戦後
チャーチル「戦争は終わったけど…ヨーロッパは戦場になったのでぼろぼろだ。その点アメリカやソ連(ロシア)は今や超大国だ。これはまずいぞ!!こうなったらヨーロッパを一つにして対抗しようじゃないか!!」
ロベルト・シューマン「それはいい考えだ。石炭と鉄鋼を共同管理しよう!!」
B「えっと『チャーチル』はイギリスの首相だよね??だけどもう一人は??」
A「『シューマン』はフランスの外相だよ。」
B「ふ~ん。って言うかヨーロッパを統一するって話なのに、なんで石炭とか鉄鋼とかが出てくるの??」
A「その当時は石炭や鉄鋼が主要な資源だったからさ。この資源をめぐってヨーロッパでは戦争が起こったんだ。そして、それを奪い合っていたのがドイツとフランス。」
B「自分の国を豊かにするために資源がある土地を奪おうってことね。」
A「まぁそういうこと。それと、石炭や鉄鋼を共同で開発することによって経済復興にもなるからね。だから、石炭と鉄鋼を共同管理することにしたんだ。」
B「へぇ~」
A「そして、ドイツ、フランス、イタリア、ベネルクス3国の6カ国で『欧州石炭鉄鋼共同体』(ECSC)が作られたんだ。」
B「ベネルクス3国ってどこよ??」
A「ベルギーとオランダ(ネーデルラント)とルクセンブルクのこと。」
こうして、EUの基礎となる『欧州石炭鉄鋼共同体』(ECSC)が出来ました。
この機関の成功を受けて、ヨーロッパ統一に向けた話は加速していきます。
ECSC「あのさぁ…今は石炭と鉄鋼だけだけど、これからは経済全体を扱うのはどうかな。」
A「ということで、新たに『欧州経済共同体』(EEC)が作られた。」
B「なんか子ども英会話教室みたい。」
A「それ『ECCジュニア』だろ!!全然違うよ」
B「てか、何で経済全体を統合させようとしたの??」
A「アメリカに対抗するためだね。」
B「ふ~ん」
A「それと、この時期にもう一つ別の機関が作られる。」
B「なんなの??」
A「この時期に注目されるようになった新しいエネルギー。最近悪い意味でよくニュースになってるけど…」
B「それってもしかして原子力のこと??」
A「そうだね。戦争ってエネルギー資源の取り合いでもあるから、そうならないために早めに布石を打ったんだね。そうしてできた機関が『欧州原子力共同体』(Euratom)だ。」
B「じゃあ3つの機関が出来上がったんだね。」
A「そう。だけど、最終的にこれら3つが合体して『欧州共同体』(EC)が誕生する。」
EC「ヨーロッパ全体のことを考えたら6か国じゃあ少ないな。もっと仲間が欲しいよぉ」
ということでイギリス、アイルランド、デンマークが新たに加盟した。
EC「最近はアメリカだけではなく、日本も経済的に成長してきていてやばいな…もっとヨーロッパ内で連携しなきゃ勝てないよ。ヨーロッパの共通通貨について考えてみない??」
この頃から『ユーロ』の話が出てくる。実施されるのはまだ先だが、考え自体は古くからあったのだ。
そして、その間にも今のEUの問題児なギリシャ、スペイン、ポルトガル(本当に3つとも問題ありな国)が加盟する。
EC「冷戦が終わったね。ってことは東欧の国もECの仲間入りしたいって言ってくると思うんだ。だから経済の分野だけじゃなくて、政治の分野も協力しあえたら、もっと良くなるよね。」
というわけで、ECからもっと統合が進んだ『欧州連合』(EU)が誕生するのであった。
そして、東欧の国などを取り込みながら、どんどん地域を拡大させていくのであった。
B「ちなみに今現在どのくらい加盟してるの??」
A「今は27か国だ。いろいろな国を引き入れたって感じだね。まぁこれが後々問題になってくるんだけど。」
B「ふ~ん。で、結局『ユーロ』はいつ使えわれるようになるの??」
A「EUが出来てから10年くらいたってからかな。最初ギリシャは『ユーロ』を
使ってなかったんだ。」
ギリシャ「『ユーロ』使えるようになるには色々な条件をクリアしなきゃいけないのか…正直こりゃ無理だな。だけど面倒だから書類の上ではクリアしたことにして『ユーロ』使っちゃお。」
A「で、これがバレて問題になってる。」
B「そうなんだ…」
A「それに、東欧の国と西欧では所得が違うから、東欧の人たちが西欧に出稼ぎにきて、東欧の国では若者がいなくなり、西欧では若い人が職を奪われたりして問題になってる。」
B「いろいろ先行きが不安だけど大丈夫かな??」
A「こういうことが世界初の試みだからね。どうなるかは彼らの頑張り次第かな。ということで今回はここまで!!それでは。」